【九州釣行】長崎 川原大池でバス釣り

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故郷 長崎に帰省した際に必ず訪れるフィールドがあります
長崎市三和町にある川原大池は自分がバス釣りをはじめた場所であり
ただ釣り場としてだけではなく自然環境・歴史さまざまな面で
いつまでも心を捉えて離さないものがあります

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長崎市より南に延びる野母崎半島
周囲1.9km、広さ13haの川原大池はその東岸に位置しています
元々は海の湾だったところの入り口を
海流によりできた砂州が塞いで生まれた
地学用語でラグーンと呼ばれる海跡湖です

規模的には大きめの野池程度ですが
それでも長崎県内では最大の自然湖であり
また半島地形で大きな河川がなく
ほとんどのダムや溜池が釣り禁止となっている
長崎市において貴重なバス釣り場です

今でこそバスフィッシングが認められた西海市の伊佐の浦ダムや
国の諫早湾干拓事業で淡水域が広がり近年メジャーとなった本明川などもありますが
以前は長崎県を代表するバス釣り場といえば
島原半島の諏訪の池か、この川原大池と言われるくらいでした

最大水深は9m、水質はステイン(透明度2~4m)、中栄養湖に分類されます
魚類はブラックバス・ブルーギル・ボラ・ウナギ・チチブ・ゴクラクハゼ・モツゴ
カワムツ・へラブナ・ギンブナ・コイ・メダカが生息しており
特徴的なのはかつて海だったのでボラやゴクラクハゼなど
汽水域に生息する魚が生息している点です

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(川原大池のそばにある川原海水浴場)

海と隣接しているので地中から海水が侵入し
以前は表層が比重の軽い淡水域、深い部分は重い海水域の
2層構造になっていると言われていましたが
現在は海水を除く排水管が設置され純淡水化しています
それでも現在も湖面を眺めていると
時おり海水魚のはずのボラが跳ねるのを目にすることができます

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湖畔には県の天然記念物に指定されている川原大池樹林があり
夏の日差しの強い日に釣行した際にはこの原生林が木陰を提供してくれます

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川原大池の別名は“竜ヶ池”

この川原大池には古くから言い伝えられる汚池姫伝説というものが存在します
当時の領主の娘である美しいお姫様が池に沈み、竜(大蛇)になったという話なのですが
平家物語との関連を示唆している書籍もあり非常に興味深いものがあります
また、海を挟んで隣県の熊本県天草下島には
袋池・大蛇池・お万ヶ池など美女と大蛇のとてもよく似た伝説を持つ
池が複数も存在し何らかの関連性が感じられます

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汚池姫伝説について詳しく知りたい方はこの本を探して読んでみてください
(長崎半島・汚池姫伝説の謎 有明海の平家の動きと平家物語に謎を追う/境 俊幸 著)

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川原大池ほとりの“池の御前神社”
伝説に登場するお姫様を祀るため建立されたと言われています
池の神様として釣行の際にはいつも大漁祈願をさせて頂いています

大聖寺跡の墓碑群 (1)
大聖寺跡の墓碑群
川原大池の周辺の山中には
伝説で言い伝えられている年代である15世紀ごろと考えられている
墓碑群など史跡が点在しており、かつてこの地に住み伝説を残した
当時の人々の痕跡を見ることができます

川原大池には釣り場としても歴史があり
1957年にヘラブナ師達が大阪からヘラブナを放流し
以降、50㎝を超える『巨べら』の釣り場として有名になります
1972年にブルーギルが闇放流され繁殖すると
ヘラブナの外道となるギルの駆除のため
ヘラブナ師が1977年に県内の諏訪の池から
ブラックバス80匹を移植しています
その後バス釣り場としても知られるようになり
バスブームの90年代には今では考えられないですが
この小さな池でボート大会まで開催されていました
(現在は03年に水鳥保護のためにボートは禁止となっています)
40年以上のバス釣り場としての歴史があり
何度か60アップのビッグバスも釣られていて
実際に自分も他のアングラーが釣ったのを目にしたことがあります

とはいえ基本的には数釣りのイメージの強い釣り場で
20㎝前半のアベレージサイズがコンスタントに釣れ
湖岸全域にオオカナダモを中心とした水草が繁殖しており
うまくそのポケットや切れ目を釣っていくことが釣果に直結していました

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というわけで前置きの川原大池の紹介が長くなりましたが
久々の釣りを楽しみたいと思います
過去に川原大池で釣りをする際は
数は10本以上で1匹はアベレージより大きいサイズを混ぜるというのを
毎回の釣行の目標としていました、今回もそれを目指します
まずは流れ込みのある池の最奥エリアからスタート
草で覆われていますがかつてボートスロープがあったところで定番のポイントです

・・・なんかおかしいぞ
以前と雰囲気が違います
まず昔あれだけ繁殖していたウイードが無いです
あっても枯れた古いウイードの塊が点在しているだけ
水質も風で枯れたウイード片が舞って結構濁りがあります
理由はわかりませんが水中環境の大きなウエイトを占めていた
ウイードがこれだけ消えているとフィールドとしてかなり変化があるはず

観察すると小さいギルはそこそこ魚影があるものの
バスの姿を見つけることができません
前は岸際を探せばすぐにアベレージサイズの
見えバスを見つけることができたのに・・・

そうしていると他のバサーの方が来ました
岸際を偏光グラスで魚を探しライトリグで狙っています
しばらく釣りをするとあまり魚がいなかったのか
短時間で去っていきました

釣りを続けているとようやく見えバスを1匹発見
40前後ありそうないいサイズのバスです
このサイズを見えバスとして見かけたことはそう頻繁にはなく
おそらくウイードが大幅に減った川原大池は
魚の隠れ場所と餌が減少し、かなりバスの個体数が減っているのではないか
個体数が減ったかわりにかつて20㎝前半だったアベレージサイズは上がり
釣れれば30~40クラスのサイズが中心になっているのではないかと推測します
そうすればあの他のバサーの方がやっていた釣りも納得がいく

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考えを確認するために流れ出しの水門ポイントへ移動
ここは前記した海水の排水管があるため釣り辛いのですが
岬の周囲にこの地域の基盤である蛇紋岩の岩床があり
池の中では貴重なハードボトムとして好ポイントになっています
また岬の東側のワンドにはウィードベッドが広がり
ウィードベッドと岩床との切れ目でいいサイズのバスを釣ったことがありました
しかし今回は梅雨で雨は多かったのに不思議と減水しており
浅くなり丸見えとなった このエリアでは全く魚影を確認ができませんでした

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ウイードが減って浅すぎるところは身を隠せないので
ある程度 水深があるところをバスは移動しているんじゃないかな
岸から狙える中では比較的深さのある東屋付近へ移動

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東屋の足元の石積み護岸はウイードが繁殖していたころは
それに覆われてあまり存在感がありませんでしたが
今はとても釣れそうなポイントになっていました

バスにとって水面から自らの姿を確認できないくらいの
ちょうどいい水深を移動している様子をイメージしながら
クランクベイトを沖に向かって連投します
ただ投げるだけでなくバスが居る可能性が高い範囲を引く際には
一瞬 リトリーブスピードを緩めて動きに揺らぎをいれて誘いをかけ続けます

遠くから野球をする声が聞こえます
そういえば川原大池の近くに今年の選抜大会でも8強入りした
県屈指の強豪の海星高校のグラウンドがありました
まもなく夏の選手権大会も開幕するので
ここまで声が聞こえるくらい練習にも熱が入っているようです

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そうやって夏らしい季節感を感じていると
ようやくバスがクランクにHIT

35㎝でしたが川原大池バスを手にできて一安心です
ルアーは定番クランクのOSP ブリッツ
高浮力と薄型リップで動きにキレがあり
こういう状況の時に魚が気づく可能性の高いルアーです

しかしクランクベイトなんて以前は少し潜らせると藻ダルマになるので
まず自分の選択肢にはありませんでしたが現在は十分使えるルアーですね

これ以上粘ってもさほど追加できそうな状況でなかったので
この後きりのいいところで釣りを終了しました

後日 知ったのですがこの日の午前中に
地元バサーの方々が大会をおこなっており
岸際の多くのバスが既に抜かれてしまっていて
さらに状況が厳しいものになっていたようです

そんなわけで数年ぶりの川原大池は環境の変化に少しだけ戸惑いましたが
今後も大好きなこのフィールドを追い続けていきたいです

(記事の釣行日は16年7月3日です)

川原大池の場所はココ
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